多重債務の状況をそのままにしておくと、問題がより悪化してしまう可能性があります。
そこで多重債務の状況になってしまった場合、どのような対処が必要になるのか把握しておくことが大切です。
また借金の問題は放置すると状況が悪化する可能性が高いので、早めに情報を集めて行動することを心がけましょう。
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多重債務とはどういう状態?多重債務になる原因など
複数のところからお金を借りている状態
1つのところだけではなく、消費者金融やカードローンなど複数のところからお金を借りている方もいます。
そして複数のところからお金を借りていて、借金の返済が困難になっている状態のことを多重債務と呼びます。
返済のために借りることで多重債務になる
多重債務の場合、毎月の利息すら返済ができずに、返済のために新たな借入を繰り返すケースも見られます。
ですが返済のために新たな借入をしても一時しのぎにすらならず、利息の負担が増えて雪だるま式に借金も増えていくことになります。
返すために借金をしたことが原因の多重債務もあれば、家族や知人の保証人になったことが原因で多重債務になるケースも見られます。
低所得や病気が原因の場合もある
多重債務の原因には、低所得で生活が改善できない、病気やケガで収入が減ったという場合もあります。
原因は人によって異なりますが、多重債務の問題を放置すると、状況が悪化しやすいので早めに解決できるように考えていくことが大切です。
多重債務への対処方法
誰かに相談することも大切
人から見ると多重債務の状況であっても、本人は問題ない状況だと認識しているケースも多く見られます。
本人の認識が甘いことが原因で、どうしようもない状態になってしまうことも多いので、少しでも問題があると感じたら早めに誰かに相談してみましょう。
弁護士や司法書士の無料相談を利用して、どのような問題がある状態なのか正確に把握することも必要です。
借金の一本化で整理しよう
多重債務者の中には、複数のところからお金を借りているため、状況を把握できていない方も多くいます。
そこで複数のところに返済をするのではなく、おまとめローンを利用して借金の一本化をするのも1つの手です。
借金を一本化して現状を把握し、少しずつ返済をしていきましょう。
多重債務の解決につながる債務整理
借金が膨らんで返済できない、このままでは生活を維持できないなどの場合には、債務整理の利用を検討することも必要です。
債務整理では借金の減額や利息のカットなどによって、返済の負担を減らせるチャンスがあります。
債務整理といってもいくつかの選択肢があるため、自分の状況に合わせて返済の負担を減らすことが可能です。
多重債務は債務整理で解決が可能
「任意整理」は利息をカットできる
複数のところからお金を借りている場合、利息の返済だけで精一杯で、借金の返済が進まないという場合もあるでしょう。
そのような場合、裁判所を通さずに債権者側と交渉を行う任意整理を利用するのも1つの手です。
任意整理は将来的に支払う利息をカットすることが可能なので、月当たりの返済額を減らせます。
利息がカットされた後の借金は、決められた年数以内に返済しましょう。
「個人再生」は借金の元金をまとめて返済できる
借金の返済額の負担を大きく減らしたい場合に利用できるのが、債務整理の種類の1つである個人再生です。
借金の元金をまとめて返済できる選択肢で、借金が苦によって5分の1~10分の1まで負担を減らすことが可能です。
減額後の借金は原則3年、最長5年で返済することになります。
「自己破産」は一部を除き借金の全額が支払い免除できる
裁判所を通じて借金の全額の支払い免除が可能な方法が、自己破産です。
自己破産は一部の非面積債権を除いて、全ての借金を返す必要がなくなる選択肢です。
ただし最終手段なので、他の選択肢で解決が可能か考慮したうえで自己破産を選択するか検討していく必要があります。
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多重債務者が絶対にやってはいけないこと
ヤミ金を利用する
借金返済のために新たな借金ができなくなったことで、ヤミ金を利用してしまう方がいます。
しかしヤミ金は、法外な利息を請求されることが多く、借金の問題をより解決しにくくなってしまうリスクがあるため注意が必要です。
違法な取り立てが行われる場合もあります。
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SNSなどで個人間融資に頼る
借金を返済するために、SNSなどで個人間融資を利用してしまう方がいます。
しかしSNSなどで貸し手を探してお金を貸すこと自体が違法行為で、貸している側はヤミ金の関係者の可能性もあります。
利用した後も法外な利息を請求されるなどのトラブルに巻き込まれる可能性が高いので、利用は避けましょう。
返済の滞納を見て見ぬふりする
多重債務者の多くは、借金があることはわかっていても、問題を見て見ぬふりをしています。
ですが早い段階で返済を滞納していることを把握し、適切に対処することで問題を早く解決できる可能性があります。
借金の金額が膨らむほど多重債務問題の解決には、時間がかかって負担も大きくなります。
少しでも負担を減らすためにも、滞納を見て見ぬふりせずにしっかりと向き合いましょう。
多重債務者の人の特徴
人の誘いを断れない
職場の人間関係を円滑にしたいなどの思いから、お金がない状態でも職場の飲み会などに参加してしまう方もいます。
お金がないときに職場の飲み会や友達から旅行に誘われたときに断れない場合、借金をする場合があります。
最初は少額でも誘いを断れないたびにお金を借り続けることで、借金の額が膨らんで多重債務者になってしまうケースも見られます。
我慢が苦手な人も多重債務に陥りやすい
欲しい物や食べたい物があっても、お金がない状態のときに我慢できれば多重債務者になるリスクは低いです。
しかし自分の欲望のままに買い物をし、衝動買いや無駄遣いが多い場合には多重債務者になりやすいため注意しましょう。
お金の使い方に計画性がない人
クレジットカード払いだから問題ないと思って、使った金額を気にせずに買い物をしてしまう方もいます。
買い物の際にいくら使ったか気にしないなどお金の使い方に計画性がない方も、多重債務になりやすい人の特徴に当てはまります。
給料の中から自由に使える金額を把握し、その金額の範囲内で買い物を楽しむことが大切です。
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多重債務者にならないために重要なこととは?
お金の使い方に注意する
無計画にお金を使ったことが原因で多重債務者になる方も多いため、多重債務の状況に陥るのを防ぐためには、計画的にお金を使うことが大切です。
またお金がない場合には、人付き合いを避ける、欲しい物を我慢することも多重債務者にならないために重要なことです。
借金を避ける方法を考える
お金が足りなくてピンチな状況の時、安易に借金を繰り返した結果、多重債務者となる場合があります。
そのため多重債務者にならないために、借金をする以外のお金の調達方法がないか考えてみましょう。
例えば不用品の売却や副業でお金を稼ぐなどの方法で、使えるお金を増やして借金をしなくて済む状況を作れるかもしれません。
借金返済のために借金をしない
借金の利息を払うために新たな借金を繰り返した結果、多重債務者になってしまう方も多くいます。
そのため借金の利息が払えず困っている場合、新たな借金をして問題を一時的に解決しようとするのではなく、家族に支援してもらうなど別の対処法を考えることが大切です。
多重債務者になると日常にどういう支障が出る?
自分だけではなく家族にも迷惑をかける
保証人になっていなければ、多重債務者が抱えている借金の返済義務が家族に影響することはありません。
しかし返済義務はないといっても、多重債務でお金がない状態が続くと、生活で自由に使えるお金が減って家族に心配や迷惑をかけることになります。
家や財産を失う可能性がある
多重債務で長期間滞納している状態が続くと、財産を差し押さえられて生活に支障が出るリスクがあります。
財産を差し押さえられた結果、家や車、貯蓄などを全て失ってしまうかもしれません。
多重債務者は賃貸住宅の契約も難しい場合が多いため注意が必要です。
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クレジットカードの作成やローンの利用ができない
多重債務の状況に陥っても、債務整理をして借金の減額や返済の免除をすることも可能です。
ですが債務整理をしてから数年間は、新たにクレジットカードを作成したりローンを組んだりすることはできません。
債務整理は多重債務の問題を解決できる選択肢といっても、その後の生活にも支障が出てしまうという点を把握しておきましょう。
多重債務についてのまとめ
多重債務の状況になってしまうと、さまざまな形で生活に支障が出て家族にも心配や迷惑をかけます。
そのため多重債務になりやすい特徴に当てはまる方は、多重債務にならないように気を付けましょう。
また多重債務に陥ってしまった場合、債務整理という選択肢も含めて検討して、早めに問題を解決できるように努力することが大切です。